SYNERGY ESSAY シナジーエッセー スタッフブログ
水曜日はシナジーカンパニージャパンの代表若松とスタッフのシナジーエッセー。日々の仕事ぶりや気になった出来事、本のことなど、思い付くままに綴ります。
2010年9月1日(Wed)
思い出のごはん 2
私の母が最後に入院したとき、ふと冷蔵庫を見てみると、入院前に母が作ったひじきの煮物が残っていました。
お皿にラップが掛けられたまま、煮物はもう傷んでしまっていました。
入院するしばらく前から体調を崩していた母が作ったその煮物は、いつもとは違って、にんじんも油揚げも大豆も入っていない、ひじきだけの真っ黒な煮物でした。
仕事と見舞い通いの毎日で疲れていた私は、傷んだひじきの煮物を、めんどうくさいなあと思いながら捨てました。
最後に食べた母の料理はなんだったろうと考えると、おそらくそのひとつは、あの真っ黒なひじきの煮物でした。体調が悪いけど、でも料理を作らなくっちゃと、私たちのために頑張って作ったに違いない最後の料理。
冷蔵庫で傷んだままになっていたひじきの煮物と、いやいやながらにそれを捨てた自分の姿を、母が亡くなった8月になると、何となく思い出します。
そして、いつもと違って、しょうゆの味ばっかりであんまりおいしくないし、ひじきしか入ってないけど、もう一度食べられたらなあと思うのです。
毎日食べていると、そんなことは考えないけれど、誰かが作ってくれるごはんも、一人で作って食べるごはんも、いつかは最後のごはんになるのですね。
どんなときも、できればおいしく、大切に食べたいものです。
筆者:Nabe
2010年9月1日(Wed)